万年筆ブームの背景
万年筆検索で来られる皆さんへ。
お世話になります。訪問ありがとうございます。
管理人兼、編集者兼、訳者兼、お茶くみのZEAKと言います。
毎年、暮れとこの時期になると、万年筆をキーワードに、こちらに来られる方が増えてきます。
最近、このため、検索トップが万年筆や万年筆ブランド名、商品名になっています。
特に万年筆人気が増えてきたのはここ5~6年?7~8年?でしょうか?
万年筆は復調の兆しが見えています。
近年では、国産メーカー海外メーカーも入門用の1000~3000円前後のユニークな万年筆を多数ラインナップしてきていますしね。
ここで万年筆の簡単なおさらいを。
起源は置いといてヾ(^ )コレコレ
おじさんが子どもの頃、中学生になるときに、時計か万年筆を入学祝いに送られるということが一般的でした。
時計なんか今ではデジタルの安いものなら100均でも買える時代ですが、当時としては非常に高価なもので。
確か記憶の中では、日本初のデジタル時計は、私が小学校5~6年の頃、セイコーの8ビットのデジタル時計が、当時35万(今で言う所の100万円くらいかな?)で売られていたのですわ(笑)
今はクオーツや半導体が主流で、組み立てに時間がかかる手巻きや自動巻の時計は非常に高価ですが、昔は自動巻や手巻きしかありませんでした。
おじさん達の頃は、時計の面(ガラス)が、何面カットとか流行ってました(笑)
万年筆はというと、1960年代~1980年代初頭までが全盛期だったかと思います。
おじさんの子どもの頃は、中一時代や中一コースなる学習雑誌(今でもあるのかな?)を予約するかなんかすると、ショート丈の万年筆(鉄ペン)がもらえるみたいな。
これもいつまで続いたか。
その頃も今も、最高級と言えばモンブランで、その次にメジャーなのは、シェーファーやパーカーでした。
当時はペリカンもあったと思いますが、輸入(昔の言葉で言うと「舶来」(笑))万年筆と言えば上の3社に、あとはウォーターマンとか、オマスとかも聞かれていたかな?。
日本では、御三家。セーラー、パイロット、プラチナに、あとは各地元で作られていたオリジナル万年筆でした。
安ペンと言えば、中国の英雄(ヒーロー)。
これは駄菓子屋でも300円位で買えたような記憶が?
それ以外は、付けペンが当時は普通に使われていました。
良く昔の映画(特に日本映画)の会社や役所などのシーンで、腕に黒い筒状のものを付けている人がいると思いますが、これは白いワイシャツの袖がインクで染まらないようにという配慮です。別名手甲(てっこう)とも呼ばれていました。
ま、そういう時代でした。(笑)
それが70年代後半になると、ボールペンが一気に普及し、中でも今も人気のシャーボ。
これが万年筆に変わってきました。
ボールペンは、セーラーが日本では始めて作られたと記憶していますが、当時のボールペン(昭和40年代頃)は、ボールの品質が悪く、ダマ(書きだし時にインクがドバっと出てしまうこと)が多かったり、書いているうちにボール(先端部分のボールね)が取れてしまったりと。いまいちでした。
それが、今に繋がるシャーボ(ゼブラの呼称4Cサイズリフィル)が出る頃になると安定してきて、メンテナンスが面倒(手が汚れる、Yシャツのポケットにシミができる(笑)など)な万年筆は徐々に勢いが無くなってきました。
当時の広告も、入学祝いにシャーボを贈ろう。とか言うフレーズがあったと思います。
80年代後半になると、今度はワープロ(パソコンのアプリではなく、ワードプロセッサに特化したマシンね)や電子手帳(今のパソコンやスマホね)が普及。
これで国内の弱小万年筆メーカーはほとんど駆逐されてしまいました。
御三家は一応生産を続けていましたが、売上は大きく減ったと思います。
かくいう私も、下手な字からパソコンや電子手帳みたいに、整然と読みやすい文字により、これで悪筆から解放されると喜んだものです(^^;
でも、大学の時にはモンブラン、社会人になってLAMYサファリ(当時は西ドイツモデルでした(笑)の白が格好良かったので)を使っていました。
ご存じないかもしれませんが、当時のLAMYはTOMBOW(トンボ鉛筆)が代理店でした。今はDKSHですが。
その後、パソコンの低価格化(出始めの頃はデスクトップパソコン1台は100万円前後してましたから)が進み、一人一台の時代になると、これでペーパーレス社会になる云々言われていましたが、(90年代頃かな?)
どっこい、会議などは資料をプリントアウトして、みんなそこでメモ書き。
ということで、かえって紙の消費は増加(笑)
復活の兆しとしては、2004~5年頃、東京で若者が使えなくなったモンブラン(全体やキャップのみ)を胸に挿す、ファッションが一部の人で流行始めた、いわゆるポケモン(ポケットにモンブランを挿す)がおしゃれとされて、そこから火が付いたという説もあります。
そして、ケータイやパソコンが普及した今日、なぜ万年筆がもう一度見直され、増えてきたかというと、ボールペンやシャープペンシル(最近の人はシャーペンってよびますが(^^;)など、画一化されたもの。(リフィルを替えれば、また同じ太さで書けるとか)というものではなく、面倒な儀式を通じて、
インクを吸入する儀式がスイッチ切り替えで楽しい。
好きなインクが使えるのが楽しい。
オトナっぽい。
いつもパソコンやスマホを使っているので、手書きを楽しみたい。
などの理由で、もう一度万年筆が見直されてきています。
ボールペンやシャープペンシル(最近ではシャーペンという人やマスコミもいますが好きでは無いです。本当はメカニカルペンシルですな)を使う時には皆さん、すげー力(筆圧)を入れて書いていると思いますが、万年筆の場合筆圧は加えなくても、楽に書けます。
ですから、仮に人に貸す時には、最新の注意を払ってください。
普段ボールペンしか使っていない人、シャープペンシルでもめっちゃ強い筆圧で書いている人に、極細(EFやF)を貸すと、下手するとペン先が開いてしまう恐れがあります。
大事な万年筆が壊れるのは怖いので、そういうときには何本か持っている中で、鉄ペンなど堅めのものから貸してあげましょう(^^;
それなら、万が一でもダメージが少ないです(笑)
注:インクが出にくい万年筆やペンがずれている万年筆などでは書き続けていると余計筆圧を加えて、万年筆を壊してしまいます。
注:本やネットなどで、万年筆を自力で調整する人もいますが、その点は自己責任でお願いします。下手に調整するとニブポイント(ペン先の球)を削ってしまったり、取り返しがつかなくなる場合もあります。もし、書きにくかったり不安な時には、各地で開催されるペンクリニックなどで見てもらいましょう。修理が必要以外の万年筆は基本無料でその場で直してくれます。
以上万年筆についての感想と近年の状況でした。
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コメント
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「記録」はかなり電子化されましたし、
事務的な「筆記」も最近流行の低粘度油性のマルチペンが1つあれば十分。
色々な選択肢が有る様で、実用視点での選択肢は減っているのかも。
会議でみんながフリクションマルチを取り出す、なんてのも珍しくないみたいです。
実用の上でも、個性や遊びを求めたくなるのが人の性なんでしょうかね。
そういえば、いまだに「パソコン」なんて言いますが、
当時は個人での所有が珍しかったですね。
プリンタなんか数十万しましたし、
いまや姿を見なくなりつつあるフロッピーディスクのドライブも10万程してました。
投稿: bono | 2013年3月19日 (火) 12時49分
bonoさん
>会議でみんながフリクションマルチを取り出す
うちの客先の会議けっこうあります(笑)
あれ、消せますからね。
>当時は個人での所有が珍しかったですね。
PC9801がモニタ-買えずに、三菱のテレビモニタ
にして、フロッピーは1Dでしたからね。
2HD非対応(笑)
それでも全部で100万(^^;車買えるし。
プリンターなんて買えませんでした。
投稿: ZEAK | 2013年3月19日 (火) 13時12分
私はドイツ系企業に勤めていますが、書類へのサインには印鑑ではなく万年筆を使っていますね。
電子化されているとは言え、まだまだヨーロッパでは万年筆が当たり前のようです。
ただ、紙減らしを目的としているとは思いますけど、iPad等のタブレットを使って契約書や書類
へのサインを求められる事も多くなってきましたから、別の意味で取って代わられるかもしれま
せん。
投稿: TAMTOM | 2013年3月19日 (火) 17時03分
TAMTOMさん
情報ありがとうございます。
ドイツの小学校では、かきかたは万年筆で行う
習慣があるので、外資系でもそういう状況なの
でしょうね。
逆に、最近の役所窓口などでは、万年筆禁止な
る変な状況になってます。
どうしたものか(笑)
Tabletでのサインってあまり綺麗に書けないので
なるべく手書き(でも下手ですが(笑))にしてほしい
です。
投稿: ZEAK | 2013年3月19日 (火) 17時26分
こんんちは、ZEAKさん
私も子供のころ万年筆に憧れたうちの一人です。
時計もディジタル時計を買ったのは大学入学時で、液晶で時分秒の表示しかなくても、3万数千円もしました。
私も中学に入るころ、万年筆が欲しくて欲しくて、中学の制服を購入すると
万年筆がプレゼントしてもらえるという洋服屋さんから親に買って
もらったことがあります。3大メーカ製でなく、無名のメーカだったのですが
カートリッジはたしか、プラチナ製が入ったと思います。
しかし、その万年筆、インク漏れが時々発生し、制服のポケットやその下に
着ているワイシャツが真っ青になったのを覚えています。
中2になったとき、中2コースを年間予約してプラチナ製かパイロット製のまっとうな万年筆を手に入れたことを覚えています。
中学に入学したときは、万年筆は制服を購入したのであるので、中1時代を選び、年間予約のおまけの英和辞典をもらいました。
中学3年間この辞典を利用しました。
最近、ネットオークションで懐かしさのあまり、中1時代、コースのおまけの(パイロット製とプラチナ製)万年筆をそれぞれGetしました。
大事に使わずに眺めて楽しんでします。
通常使う万年筆は、老眼が進んだため太字が多く、モンブラン、パーカ、パイロット、プラチナが中心です。
投稿: JM3ORG | 2013年3月19日 (火) 19時09分
JM3ORGさん
コールサインですか。
数年前までは持ってましたが、車買い替えて
外したままです(笑)
年貢も面倒だったので(゚゚ )☆\ぽか
へ〜ブランド品のオマケもあったのですね。
知りませんでした。
記憶だと、ピンク・レディーが流行っていた頃
は、万年筆のオマケはあったようですね。
万年筆仲間が持っていたと思います。
オクで落とした万年筆大切にして下さいね。
細美〜ズームまで持っていますが、太字
の方がどばっと書けて、悪筆もごまかせる
ので、好きです(笑)
投稿: ZEAK | 2013年3月19日 (火) 21時31分
Hey dude. what kind of wordpress theme are you using? i want it to use on my blog too .
投稿: retro jordans | 2013年3月20日 (水) 02時24分