万年筆のインクが適正に出るか確認する(その2)
ペン芯とインクの関係は理解できたかと思います。
さて、肝心の万年筆のインクが適正に出るかです。
やりかたは簡単です。
別に小難しいことではないですが、写真入りで説明します。(^^;
手を広げて、親指と人差し指の間に万年筆を置きます。
そっと紙の上にペン先をおろします。
手は広げたまま。
手を広げたまま、ペン先を紙に滑らせます。
この状態でインクが潤沢に出てくれば、特に問題はありません。
要は、万年筆の自重だけで、筆圧をかけずにインクが滑らかに出てきていると言うことで。
書き出しで出なかったり、途中でかすれてしまう場合は何らかの問題があるということです。
この状態で書けないということは、切り割りの寄せが強すぎて、インクが上手く出てこなかったり、ペンとペン芯の間に隙間ができていてうまくインクがペン先まで伝わってこなかったり。
ペンが左右にずれてしまっていたりと言うことが考えられます。
筆圧をかければ、インクが出てくると言うのでしたら、余計切り割りの問題の可能性が高くなります。
インクが出ないからと言って、筆圧をかけて書き続けると今度はペンが開いてしまってますます書けなくなります。
上のようなテストでうまくインクが出てこないのでしたら、修理に出すかペンクリニックで相談してみましょう。
見違えるような書き味になると思います。
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ご教示有難うございます。ご紹介の方法で試してみました。
どうも出がわるいはずのペリカンjrは、自重だけでインクが出ます。驚きました。一方、一度調整してもらったサファリの方は出ません。普通に書いて固いと思うのはペリカンの方なので、ちょっと混乱しますが、ペリカンは日本橋の店でやっぱり診てもらいます。
サファリの法は、このテストで判ったこととして、本来はインクが自然に出ないのを少し筆圧をかけて出るようにして書いているということです。ということは、2度目になりますが、お店に持っていき診てもらうか、メーカーに送ります。
今のところ結論的なものとしては、サファリぐらいやペリカンjrぐらいでは苦労するペンだなあ、ということですねえ。ペチットの方がまだ書けるじゃないか、という多少なりとも憤慨があります。
実際、ペチットをつかって取材をしたことも有り、対談相手の聞き取りをメモするのに十分について行けるペンでした。かっこわるいペンですが機能は捨てたもんじゃないと。少しでも荷物を減らしたい旅行先では有り難いペンです。
やっぱり、万年筆は思いっきり安いのか、万以上のお金を出すかの両極端に満足があるようで、その真ん中は大衆的ではあるが機能的には??? わたしは今後、手を出さないことに決めました。何度も修理するのも時間を含むコストの無駄な気がします。
ただ、店で書いたペリカンのスタイルは、不思議なくらいすいすい書けました。私は自分のノートと仕事でコメントを入れるレポートなどを実際に店に持っていってそれに試し書きするので、多少は実践を想定できるペンを選べると思ってます。お店の試し書きの紙は質が良すぎますので参考になりませんから(苦笑)。
さて、しばらくはペチットとプロフィット21で仕事して、その仕事で金貯めるぞ!!オーロラでも買いたいです。
ご教示、本当に有り難うございました。
投稿: やまかん | 2008年6月21日 (土) 08時43分
やまかんさん
ペリカーノJrは、ペン先は硬いですが、インクの出が良いので
下手なステンレスペンの高いものと比べると数段書きやすい
ですけどね。
サファリは本当に当たり外れがあるみたいです。
ペンクリニックで何本か見てもらったことがりますが、すぐに
調整できたモノと時間が掛かったものがあります。
首都圏ですとペンクリニックの開催回数は多いので、機会が
ありましたらご覧下さい。
安い万年筆で良いモノは、セーラーのヤングプロフィットですね。
5250円(税込定価)こちらのM以上の太さを選べば、びっくり
するくらい書き味が良いです。
機会がありましたらお試し下さい。
侮れないペンです。
取材とかインタビューだと、筆圧が自然と掛かってしまう可能性
が高いので、太めのペンでさらさらと書くのが良いかと思います。
細字だとM以上の太さと比べてペン先はどのメーカーも硬めに
してあります。
何本か試して好きなモノを選ぶのが良いでしょうね。
オーロラ・・・アウロラのことでしょうか?
海外の高いモノだからと言って、書き味が良いかどうかは
難しいですね(^^;
一般的には、ペリカンM400、600、800あたりが書きやすい
ですけどね。デザインの好みがありますが。
投稿: ZEAK | 2008年6月21日 (土) 09時06分
自分のペリカン・デモンストレーターはペン先が微妙に曲がってるんですよね…こりゃペンクリデビューか…
東京八王子近くでやってないかな~
投稿: としゆき | 2008年6月21日 (土) 11時12分
としゆきさん
自分で調整汁(゚゚ )☆\ぽか
セーラーさんもしばらくは地方巡業のようですね。
良く行く文具店さんに頼んでみるとか(^^;
http://www.sailor.co.jp/NEWS/event/index.html
投稿: ZEAK | 2008年6月21日 (土) 11時37分
セーラー、パイロットと立て続けにペンクリに行ってきました。デビューです。
万年筆の自重だけで線が引けるかのチェック、川口先生が、ZEAKさんと同じやり方でされていましたね。広沢先生はキャップをペン尻につけてグリップ先端を親指と人差し指でつまむように軽く当てて固定されていました。
微妙に違うんだなと思いました。調整方法にも「個性」を感じました。
あと、広沢先生は、水を入れたカートリッジを装着して、ペン先をろ紙に当て、水が紙に吸収されるとともに空気が気泡となってカートリッジ内にプクプク出てくるのを確認されていました。
少しだけですが、会話もでき、どちらのペンクリも楽しかったです。(どちらも幼稚園児同伴だったのであまりゆっくりもできませんでしたが)
還暦万年筆を持ってこられたご婦人がキャップをペン尻にささずに筆記しているのを見て、川口先生が「この万年筆はキャップをお尻にさした時にバランス(色調?重量?)が取れるように作ったんだから、お願いだからキャップをさして使ってください」と懇願されていたのが印象に残りました。
持ち込んだいずれも万年筆は格段に書きやすくなりました。なんか、自分でも調整したくなってきました。(まだ禁断の領域ですが)
投稿: からんせ | 2008年6月21日 (土) 14時14分
「自重云々って、軸の重さで全然結果違うよねー」と思いつつ、
手元にあったペンを一通り試してみました。
予想に反して一番軽いM205デモンストレータが一番くっきりした線が引けました。
購入当初フローが悪く、ペンクリで長原翁に調整していただいたやつです。
流石は神様、恐るべし。
投稿: lloigor | 2008年6月21日 (土) 17時39分
横からすみません。
やまかんさん、
私は廉価な万年筆で書き心地がよく、且つ仕事に使われることを想定されているのであれば、セーラーのハイエースを強くおすすめします。
ハイエースは大きめの文房具店であれば、およそどちらのお店でも入手可能で、定価は1,000円ですが、安いお店では700円台で入手可能です。
私はこれにセーラーのコンバーターを着け、ウォーターマンのブルーブラックを入れて仕事に使っていますが、大変使い心地の良い万年筆です。
ペン先が細いので横罫のノートに書き付けるのに重宝しています。
大げさかもしれませんが、金ペン堂で購入したペリカンM800にも迫る書き心地です。
あと、一点、Own Riskでという事になりますが、書き味に引っかかりを感じる万年筆は、無印良品で売っている貴金属磨きの上を数回滑らせるだけで書き味がかなり改善します。
私のサファリ(バケツカラー)は大ハズレのペン先だったのですが、この方法で今では絶好調の書き心地です。
万年筆は高ければ高いだけ良い点があることは間違いのない道具ですが、安くとも作りの良い物は高い物に匹敵する筆記性能を持っています。
ハイエース、サファリ、ペリカーノ当たりはその代表例ですね。
(私は値段の差は寿命の差だと思っています。)
そうそう、プラチナのプレッピーも210円ながら、恐ろしく書き味がよいです。
こつは、「筆圧を書けないこと」です。
多くの万年筆は無筆圧でインクが出るように調整されていますので、逆に筆圧を書けると物によってはガリガリしたり、カリカリしたりするでしょう。
脱力して、ペン先を紙の上で「滑らせる」事を意識して書くと今まで感じなかったような書き心地を体験できるのではないでしょうか。
使い始めはなかなか難しい道具だと思います。
でも万年筆は「待ってくれる」道具ですから、のんびりと楽しまれてはいかがですか?
投稿: MOMO | 2008年6月21日 (土) 17時55分
からんせさん
ペンクリデビューおめでと~。
そうなのです、メーカーと人によって調整も確認の仕方もちがい
ますね。
紹介したのは、川口モデルです(^^;
ペンクリニックに行ったことがない人も多いですから。
川口先生と長原先生によっても違いますしね。
でも、メーカーの方が調整してくれますので、書き味は抜群
になりますね。
投稿: ZEAK | 2008年6月21日 (土) 20時04分
lloigorさん
万年筆は重さとか云々ではないですね。
それぞれの特性によってペンのバランスやポイントがぜんぜん
違いますからね。
高い万年筆より普及型の方が書き味が良かったりというのも
ありますし。
個人的には、漢字を沢山書く場合は国産の方が良いと思い
ますし(^^;
だから奥が深いので難しいです。
投稿: ZEAK | 2008年6月21日 (土) 20時07分
MOMOさん
フォローありがとうございます。
そうですね。
ハイエースは、1000円の割にめっちゃ書きやすいです。
M字などは絶妙の書き味と伝説にもなっています。
もっとも、店頭在庫のみなので探すのは難しいですけどね。
投稿: ZEAK | 2008年6月21日 (土) 20時08分
私も調整後は自重で出るか確認していますが、上手く出なかった時は悲しいです。
またインク出して洗ってやんなきゃなんね~のかよ~(泣)って。
手が汚れるのはなるべく避けたいので。
場合によってはペン先を外すこともありますので。。。
固いやつや気を使うやつだとなおさらです。
投稿: ばろっく | 2008年6月21日 (土) 20時54分
ZEAKさん
ペリカンjrは店で見てもらってきました。結局、新しいペンと取り替えてくれました。ただ、試し書きしたときの色は青(店で普通に使っている色)だったせいか、試した後にお店側で洗ってくれたのですが、それでは洗い方が不十分だったようで、家に帰ってからペリカンの赤を入れたら、見事にくすんだ色になりました。洗浄とは簡単じゃないんですね。
家で何度か水を出し入れしても治らないので、コップに張った水にコンバーターもペン先もつっこんでます。
試し書きするぐらいであんなに色が残るなら、万年筆とインクを併せて買い、店の試し書き以外の色を買って帰った人は、どうもないのだろうか、ととっても疑問です。
連れて行った子どもは、店のブルーインクで試し書きした上で、ターコイズのインクとペリカンjrを買いましたので、家に帰ってから当方のくすんだ色を見て、ガッカリしています。
無知な消費者である私どもが勿論いけないんでしょうが、なんだか良く判らなくなりました。色を替えて端子無というのは、どうやらマニアの世界のようです。
これに懲りて、次回からは試し書きには、使う予定の色を持参した方が良いんじゃないかと思ってます。あああ、難しいなあ、万年筆の世界は。
投稿: やまかん | 2008年6月21日 (土) 23時15分
ZEAKさん
素人の浅はかさで愚痴めいたことを書いてしまいました。お許しくださいませ。
ただ、難しいもんだと思いました。自己流で何かにこだわると駄目になる所は、なんだかある種のスポーツとも似ているような気がします。勘所が判るまでは、先達に教えを請いながら勉強して行かなくてはいけないんでしょうねえ。素人は、1つのペン=同じインク、という方程式を遵守するのが鉄則な気がしています。
投稿: やまかん | 2008年6月21日 (土) 23時25分
MOMOさん
いろいろと教えていただき、有難うございます。ハイエース、無印良品、試してみます。今日も無印良品(有楽町)の前を2度も通ったのでまた行ってみます。
仕事でメモするときも、細字は使わない(細く書くとかえって読めない悪筆)ので、太字ばっかりを使ってます。
でもハイエースにはとっても興味を惹かれます。日本語で書くなら画数の多さからいって、日本製万年筆にとどめを刺すんでしょうね。時計の世界に似て無くも無いような。。。
「待ってくれる道具」。。。その言葉を、かみしめなくてはいけないんでしょうね。もっと大人にならなきゃいけないと言うことだと理解しました。有難うございます。
投稿: やまかん | 2008年6月21日 (土) 23時41分
ばろっくさん
調整はインクを抜いてやるのですか?
自分はインクを入れたままラッピングペーパーなどで
やっています。
ま、人それぞれでしょうね。
投稿: ZEAK | 2008年6月22日 (日) 06時04分
やまかんさん
交換して頂いて良かったですね。
ふつう試し書きはお店にあるインクを使います。
ブルーかブルーブラックの店が多いようです。
本来は、試し書きした後しっかり水洗いをしてくれるはずです
が、それでも若干は残りますね。
たぶん、おまけで1本付いてくるのがロイヤルブルーだった
ので、お店の方もそのまま使うものだと思ったのかもしれ
ません。
どうしても、きれいにしたい場合、カートリッジをはずして
倒れないようにした上で、コンバーターで水の吸い上げ
吐き出しを何回か繰り返していただくか、一晩ぬるま湯に
付けておくとふつうはだいたいきれいになります。
私のやりかたは、洗浄した後ティッシュにくるんで振り下ろ
します。(この辺注意が必要ですが)
ある程度薄くなれば気にせずに使えると思いますが。
お試しください。
投稿: ZEAK | 2008年6月22日 (日) 06時11分
ZEAKさん、そうなんですよね。
ハイエースの中字の店頭在庫は絶滅してしまったのだと思います。
私も行く先々のスーパーやら町の文房具店やらで、中字を探す日々を2年くらい?続けていますが、未だに見つけられていません・・・
セーラーが再々度、腹を決めて数量限定でも良いですから生産してくれることを祈っています。
投稿: MOMO | 2008年6月23日 (月) 00時40分
MOMOさん
セーラーハイエースの中字は、絶妙な書き味との口コミが
広がり、あっという間に無くなってしまいましたね(^^;
自分も探していましたが何年経ってもだめですね(汗)
一説によると、あまりにもペンが柔らかくて書き味が良い
ので、肝心の金ペンが売れなくなるのを危惧して生産
しなくなったという噂まで流れたことがあります。
受注生産ではありませんが、予約のみ限定生産とかしてくれ
れば嬉しいですね(笑)
投稿: ZEAK | 2008年6月23日 (月) 07時47分
こんにちは!セーラーのハイエースですね
わかりました!(°°)☆\って何が~♪ですよね~
でも、近々、セーラーからある商品が入荷予定です!
ハイエースではありませんでしたがレアで廉価な万年筆です。
なんだったっけ!(°°)☆\ぽかっ!
それとこのインクのチェック法は知っていたのでまずはよかったよかった(^^;レベル低くてすみませーんm(__)m
投稿: ブング | 2008年6月23日 (月) 11時46分
ブングさん
ハイエースの中字は無いです(^^;
細字は定番で売っていますね。
廉価な万年筆?
キャンディかなヾ(^ )コレコレ
投稿: ZEAK | 2008年6月23日 (月) 13時06分
この方法気をつけなければいけません。
実際の筆記角と離れた角度でやると意味が無いので、自分の筆記角に近づけてやりましょう。
長原さん曰く「川口さんのマネをしてやるのは良いけれど意味がわからずやって寝かせすぎる人が多い」との事。
投稿: どーむ | 2008年6月23日 (月) 19時04分
どーむさん
フォローありがとうございます。
私はどちらかとゆーと、寝かせて書く方なのでこんな形に
なっています。
ですから、ボールペンで書くとかしめ部分が紙にあたって
インクが出ません(^^;
あくまでも、インクが自然に出るか確認のために紹介させ
てもらいました。
投稿: ZEAK | 2008年6月23日 (月) 21時18分