
写真は左がPT110、右はTP230Cs
懐かしのマシン第三弾です(笑)
メーカーでは、ウルトラマンPCとかで売り出されていましたが、手のひらに載る位のパソコンということで、パームトップパソコンの略で、PT110という型番が付けられています。
IBMの場合、ThinkPad、略してTP○○と言うシリーズで、一貫して作られていますが、PT110はThinkPadシリーズから外れて異色の存在となっています。
IBMは、軽いノートパソコンということで、TP220を出しました。これは、単三乾電池6本で駆動する伝説のマシンですが。(これも機会があれば書きましょう)
TP220より小さいマシン。ということでPT110(半分の大きさ)
本当はTP220を作ろうとしたときのプロトタイプとして、手のひらに載るパソコン、VHSテープサイズのパソコンを開発コード「モノリス」(2001年宇宙の旅で、人類に智恵を与える謎の石版の名称)として開発され、お蔵入りになっていたものをベースに設計を行ったらしいです。
このPT110、悲劇のマシンです。
というのも、密かに製造をしていたのですが、ある新聞社にすっぱ抜かれてしまって、その後NHKなどでもニュースで紹介され、急遽発表、発売したという経緯があります。
PT110には、当時ATAフラッシュカードのTYPEIIIのハードディスク(260MBだったか?)が付いて、WINDOWS3.1が入っていたモデルもありました。当時は23万以上(本体のみ)していたと記憶しています。
しかし、販売開始されたのが94年10月(だったかと記憶しています)。その年の年末にWINDOWS95が発売されました。
パソコン業界において時代が大きく動く時でしたね。
その後に出たリブレット20は最初からWINDOWS95標準搭載のマシンに話題をさらわれてしまいました。
PT110は、随所に遊び心が入っていて、ちょっと前までには当たり前のように付いていた、モデム接続ジャックをあの小ささの中に埋め込んでいたり、電話線とつなぐと本体手前に電話の送受話口が付いていて電話できたり。
バッテリーとしては当時普及していたビデオ用の汎用充電池を採用、2段のATAフラッシュカード(PCカード)に、スマートピコフラッシュ(CFカード)が使えるようになっていました。
当時はミニノートパソコン並みの価格でしたので、いいなぁと思って指をくわえていました。
手に入れたのは、2~3年後でした。というのは、ネットのウワサでPT110が投げ売りされているらしい。という情報を得たからです。
価格はなんと3万円強(^^;、本当はHp200LXの予備マシンを買うために用意していたお金を使って購入しました。

PT110は、当時人気だったHP200LXをすごく意識して作られています。
写真の画面は、PT110の標準画面であるパソナウエア。(スケジュールやTODOなど色々なソフトを統括するソフト)
面白いのは、同梱されているソフトの中にHp200LXのデータをPT110に移行するソフトが入っていること。
当然、パソナウエア以外のプレーンDOSやWINDOWS3.1や95、はてはwindows98まで動きました。最も、メモリが非力なので、普通の状態では動くというだけですが、勇者達は、メモリを重ね合わせて、カメカメメモリにしたり、TYPEIIIのハードディスクを改造して本体に組み込んだりと、現在でも使っている人は多いと思います。

キーボードはごらんのように、豆粒状態ですが、Hp200LXと同様に親指打ちしやすい形状となっています。
また、Hp200LXの入力になれていると、会議の議事録もそこそこ打てるようになります。(笑)
キーの配列はTP230Csとほぼ同じ、スペックもほぼ同じですので、同じ環境にすることもできました。
現在でしたら、CFも大容量のものがあるので、メモリの関係さえクリアできればLinuxマシンなどとしても遊べますね。(笑)
PT110にコネクティビティパックを導入すると、ちょっと大きめの200LXもどきになります。(写真)

まーこんな感じで遊べるマシンでした。
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